バリュー投資その④(PBR、純資産について、具体例)

一般社団法人確定拠出年金推進協会の藤田です。
「資産」とは、「お金を生み出す源泉」です。企業は、自己資金や銀行からの借り入れで「資産」を保有します。製造業であれば工場が必要になるでしょう。卸売業であれば在庫を保有します。工場や在庫は企業が保有する資産です。それらの資産が有価証券報告書には詳細に記載されています。もし、PBRが1倍を上回っていれば、投資家は、決算書に記載されている資産で将来十分な利益を上げるであろうと予想していることになります。もし、PBRが1倍を下回っていれば、投資家は、決算書上の資産の額は過大であり、将来その資産で十分な利益を生み出せないと思っていると想像できます。
ちなみに、2019年7月12日の終値時点で、ソフトバンクは、5.51倍(実績)、NTTドコモは、1.62倍(実績)、KDDIは、同じく1.62倍(実績)となっています。情報・通信業の3社とも、1倍を上回っていますが、特にソフトバンクが高いです。一方、三菱UFJフィナンシャルグループは、なんと、0.42倍、みずほフィナンシャルグループは、0.46倍、三井住友フィナンシャルグループは、0.50倍です。株価が1倍を下回っていれば割安と説明していますが、金融機関が保有する「資産の質」に着目する必要がありそうです。


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