投資信託の成績評価(信託手数料とは-その2)

今回は、パッシブ運用における信託報酬率の重要性や最近の動きについてお話しましょう。

一般社団法人確定拠出年金推進協会の藤田です。
前回は、投資信託の手数料の概要、そして、確定拠出年金の投資信託運用にあたって注意が必要なのは、信託報酬・信託財産留保額の料率であることを説明しました。このうち、信託財産留保額を徴収されるのは、一部の投資信託に限られ、また、徴収されるのは中途解約時のみであるため、最も重視すべきは、信託報酬率になります。

特に、インデックスに追随する運用を目指すパッシブ運用の投資信託については重要な判断基準となります(「インデックスに追随する運用」であれば、余程稚拙な運用機関でない限り、運用の優劣はほとんどありません。)。信託報酬は、投資信託の保有期間中払い続ける必要があり、確定拠出年金のような長期投資においては、料率が低い投資信託を選ぶことも運用成績向上に重要なポイントです。 

パッシブ運用による国内株式型投資信託の信託報酬率は、年0.14%までに低下しており、10年前に比べると、1割強低下しているとのことです。企業型・個人型双方ともに加入者および資産規模が増大している確定拠出年金の顧客取り込みを目論み、運用会社が料率の引き下げを進めているからです。
次回に続く。


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