知っておきたい確定拠出年金の留意点-その1

確定拠出年金制度の導入にあたって、知っておきたいことを紹介します。


一般社団法人確定拠出年金推進協会の藤田です。
昨秋以降、当ブログにおいて、確定拠出年金制度(以下、DCという。)の税制優遇措置や選択制DCのお話をしてきました。また、当ホームページにおいては、「確定拠出年金とは?」と銘打ち、DCの概要を紹介しています。今回からは、それらにまだ書き留めていないものの、知っておいて頂きたい点を紹介していきます。
DCは、会社and/or従業員が拠出した掛金を従業員が運用して、老後資金の形成を図るものですが、様々な税制優遇を受けるかわりに、通常60才まで資金を引き出せず、60才から晴れて受け取りが可能となることはご存じでしょうか(規約で定めれば65才とすることも可能です。)。しかしながら、通算加入者等期間によっては、「60才」で受け取りできないこともあるため注意が必要です。具体的には、60才時点での通算加入者等期間が10年以上あれば、60才から受け取りが可能です。10年に満たない場合は、期間が2年少なくなるごとに、1才刻みで受け取りが遅くなります。例えば、8年以上10年未満の場合は61才、6年以上8年未満の場合は62才、4年以上6年未満の場合は63才、2年以上4年未満の場合は64才、1ヶ月以上2年未満の場合は65才です。導入する際に高齢の方がいる場合や導入後の中途入社の方には注意して下さい。
また、企業型DCにおいて、加入者期間中の事務費は会社負担ですが、60才に一時金として全額受け取らず、年金として受け取る場合の事務費は、60才以降本人負担となりますので、年金受け取りを選択するときは、毎月の事務費もチェックしておくことが大切です。
次回に続く。


タイトルとURLをコピーしました