投資信託の仕組みその①:投資信託とは

投資信託とは

確定拠出年金推進協会 代表理事の藤田雅彦です。
これから、4回に渡り「投資信託の仕組み」を解説していきます。確定拠出年金の運用対象商品は、大きく「元本確保型」と「投資信託」に分かれます。元本確保型には、定期預金、個人年金、傷害保険などが該当します。一方、投資信託は日本株式型、外国株式型、日本債券型、外国債券型、バランス型などと種類が豊富です。投資信託のことを「ファンド」と呼ぶことも多いです。

投資信託とは、複数の投資家から集めたお金をプロのファンドマネージャーが運用し、その運用成果を分配する金融商品のことです。英語では、Investment Trustと言います。Investmentは、「投資」で、Trustは「信じて託する」ことです。投信資料館によると1951年に「証券投資信託法」が公布、施行されました。随分と歴史がある投資商品ですね。

また、投資信託にはテーマがあり、目論見書に記載されている「目的」や「特色」を見ることで確認できます。例えば、キャピタル世界株式ファンドの「特色」には、「世界各国の株式等へ分散投資することで信託財産の中長期的な成長を目指します。」とあります。

ここで、投資信託のメリットとデメリットを確認しましょう。

【投資信託のメリット】

  1. プロのファンドマネージャーによる運用:投資家自身が株式や債券を選択する必要がなく、ファンドマネージャーが代わりに投資先を選び、運用するため、投資初心者でも安心して利用できます。
  2. 分散投資によるリスク低減:投資信託は複数の資産に投資するため、投資家のリスクを低減することができます。*投資信託は、株式と違い、一つの会社が倒産しても分散の効果で投資信託の価値がゼロになるようなことはありません。
  3. 小額から始められる:株式や不動産などの直接投資に比べ、比較的少ない金額から始めることができるため、投資初心者でも手軽に始めることができます。

*例えば、ファーストリテイリング(ユニクロ)の株価は、現在、29,000円で最小取引単位は100株なので、2,900,000円必要となります。個人でファーストリテイリングを購入するにはハードルが高いですが、日本株式型の投資信託を購入することで、間接的にファーストリテイリングを保有できるのです。また、マイクロソフトやアマゾンの株式を購入することもハードルが高いですが、外国株式型の投資信託を購入することで間接的にマイクロソフトやアマゾンの株式を保有できます。

【投資信託のデメリット】

  1. 手数料がかかる:一般的に投資信託を購入するためには、購入時手数料が発生しますが、確定拠出年金の運用商品ラインナップにある投資信託は購入時の手数料がかかりません。保有期間中は「信託報酬」と呼ばれる管理手数料が発生します。信託報酬は年率で表示され、毎日計算されて保有者全員で負担するコストです。信託報酬の料率は投資信託により異なります。一般的にアクティブファンドの信託報酬はインデックスファンドの信託報酬より高めです。投資信託の基準価額は、信託報酬を差し引いた後に計算されます。
  2. 市場変動によるリスク:投資信託は、株式や債券などの資産に投資するため、市場の変動によるリスクがあります。投資信託自体がリスク分散していても、市場全体の下落が起こる場合には、投資家の資産も減少する可能性があります。どの投資信託も元本確保ではないので注意が必要です。

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